心房細動患者さんが脳梗塞になるとなぜ危ないの?

心房細動があると、心房内の血流が乱れ、うっ滞して、心房内に血のかたまり(血栓)ができやすくなります。血栓が血流にのって脳に運ばれ、脳の血管を詰まらせると、脳梗塞を起こします。また心房細動患者さんの血栓の大きさは、大きなものが多いことから、心房細動が原因でおこる脳梗塞は重症化しやすく、命にかかわるだけでなく、重い後遺症を残して寝たきりや介護が必要となる可能性が高くなります。

脳梗塞をおこしてしまった患者さんの重症度 51.9%が死亡、寝たきり、車いす介助。対象:2005年10月から2008年2月までに弘前脳卒中・リハビリテーションセンターに入院した心原性脳塞栓症患者(243例)。目時典文ら:最新医学 2009; 64: 1664-1669